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ヒアルロン酸の歴史
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ヒアルロン酸の歴史
ヒアルロン酸の歴史
人間の生命活動は、炭水化物、脂質、タンパク質、ビタミン、酸素、ミネラルといった栄養素によって営まれています。このうち、エネルギー源として重要な働きを受け持つ物質が糖分、でんぷん、セルロースといった炭水化物です。たとえば、蜂蜜や果物に含まれている糖分は単糖類といわれ、炭素、水素、酸素の原子から構成されており、この単糖の結合の仕方によって、二糖類、三糖類、少糖類、多糖類等に分類されます。
ごはんやパンの主成分はでんぷんであり、これが体内で酵素によって分解されるとグルコースという多糖類になります。このように糖は体内の酵素によって分解されてエネルギー源となります。さらに、タンパク質や脂質などと結合して身体を構成したり、様々な生理・生化学的作用に関係することが糖質化学の発展により、明らかになってきました。ヒアルロン酸はもともとこのような糖質化学の研究の中で発見された物質です。

1934年に米国コロンビア大学教授のマイヤーらによって、牛の眼球の硝子体から初めて分離されたことはよく知られています。牛の眼球の硝子体において網膜を眼球壁に固定している物質が実はウロン酸を含む多糖類であることを見出したのです。ヒアルロン酸の語源は、ギリシャ語のHyaloid(硝子体)、多糖体の構造単位であるUronic acid(ウロン酸)の合成語としてHyaluronic acid(ヒアルロン酸)と名づけられました。
その後の研究で、身体の水分の多い皮膚や関節をはじめ大動脈、大脳、心臓、腎臓など、体のいたるところにこのヒアルロン酸が存在していること、また、動物では、ニワトリの鶏冠(トサカ)の中に非常に多く含まれていることもわかってきました。
このように、ヒアルロン酸は古い歴史を持ちます。国内で医薬品として使用され始めたのは1987年からであり、現在では、医療用医薬品として、変形性膝関節症、肩関節周囲炎の治療のほかに、眼科領域、外科領域に使われており、その他、化粧品や健康食品にまで幅広く利用されています。

1934年 牛の硝子体から分離・命名
1942年 犬の関節の創傷治癒に有効との報告
1958年 網膜剥離術後の硝子体置換術に有効との報告
1960年 オーストリアで眼球手術時の補助剤として発売
1970年 競走馬の外傷性関節炎に有効との報告
1974年 変形性膝関節症に有効との報告
1979年 アメリカ、カナダで眼球手術時の補助剤として発売
1987年 国内で変形性膝関節症の治療薬としてヒアルロン酸製剤発売
1989年 国内で肩関節周囲炎の適応が追加



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